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届かなくても、一向に構わない。





















ゆるいブレーキ






















私の前を歩く、一人の男。

俺の後ろをついてくる、一人の女。
















私が、貴方を慕っていると知ったら、どうしますか?

俺が、君の事を俺だけのものにしたいと願っていることを知ったら、
どうする?














「あ」

俺は、言う。

貴方が急に声を上げる。



「何ですか?」

私は問う。

俺は、問われる。





「ちょっと、手洗いによってから行くから先に行っててくれるかな」

代理マネをしてくれている君には悪いが、少しでいい。
一人になりたい。

「はい」

ほんの一瞬でも、私は貴方から解放される。

「迷わず行ける?」

憎まれ口をたたいて、からかうふりをする。

「行けますっ!!」

いつものように、怒ったふりをする。









伝えたい。伝えたくない。

けれど、あの男のトラウマを俺は癒してあげることができるだろうか。







伝えたい。貴方に。

でも、あの男のトラウマを私は克服できているのかしら。










俺の独占欲で、傷つけてしまったら。

土壇場になって、彼を拒否してしまったら。











自分が、怖い。
怖いわ、自分が。















けれど。












伝えたいと、会うたびに思うのだ。





















≫棗蜜柑もしくは蓮キョのシリアスラブが読みたいです【華夜乃さん】 
 のうちの、蓮キョシリアスラブ。

両思い。ネックになるのはあの男。
蓮さんは、自信家に見えて、結構臆病者だという設定にしてみました。
本気だからこそ、相手に踏み込んで行ったときに拒否されてしまったら。
これほど怖いものはありませんよね。
キョー子ちゃんもまた然り。
思いは同じなのに、あと一歩の勇気がもてない。
もどかしい、お互い思い込み片思いシリアスラブでした。



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