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それはまるで君のようで。

















さまよえる君に幸あらんことを

















4月。


事務所の裏にある、小さな公園。


少々見えにくい場所にあり、また、ここを通るのは急ぐ俳優や、

その俳優を待つファンばかりであるため、なかなか気付かれることもない。


木に囲まれていて気持ちがいい。それに、今は一歩踏み入れると、桜が満開なのだ。

時間のあるときに、ここを訪れることが蓮のひそかな楽しみだった。






次の撮影まで時間があった。

久しぶりに行こうと思ったのは偶然だ。

まあ、桜が見れればと思ったのも確かだが。







しかし、どうやら先客がいたようだ。





椅子に座っているピンクつなぎの少女。

どうやら、本を読んでいるらしい。



話の内容が彼女の表情だけで手に取るように分かる。


















「最上さん」

「ここで何をしているんだい?」

「何って・・・」

そう言いながら、彼女は手もとを見る。


「本を読んでたんですけど」

「へぇ、どんな?」


そういった瞬間、最上さんの顔が朱に染まる。


「な、ななな何でもありませんよ!」

慌てて隠すその本の表紙には見覚えがあった。

今、話題の恋愛ものだ。


「おもしろいの?」

そう聞く俺に彼女は。


「全く」

と即答した。




「こんな女いるわけないですって。ていよく使われて捨てられるって

どうして気付かないのかしら!」


こんなの、ドラマの中だけよと呟く。




そして、ふと俺に気付いたように。

俺など今までそこにいなかったかのように。



笑顔で去っていった。












しかし。

あの本を読んでいた時の君の表情は。




君が切り捨てた願いが浮き彫りになったようだ。









小さく呟いた最後の言葉。

それにこめた思いの丈は俺には計り知れない。








ふと見た先には、まだ咲いていない蕾があった。










君はまだ蕾。


咲かせるのは、俺。











慈しみ、愛を注いで君と共にある太陽になる。











≫もっとスキビを読み漁りたいで〜す!!【京子さん】


少々シリアス気味でしょうか。蓮さんの思いを桜とかけてみたかったのですが、
なかなか難しく・・・(泣)。ど、どうでしょうか・・・?これは、ドキドキ
です。守られるだけの女の子にキョー子ちゃんはならない、と私は思っていた
りするので、蓮さんは、共にありたいと願うのです。



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