04.いつだって君は 「じゃあな」 「失礼します」 兄弟が、また旅に出るらしい。 もっとゆっくり休めばいいのに、とか。 もう少しここにいれないのか、と。 今回も言えなかった。 「おう、また来いよ大将」 「いつでも待ってるわ」 ハボックとリザはあんなに簡単にいえるのに。 「気が向いたらな」 「もう!兄さんったら!!」 すみません、兄が・・・、と謝る弟を見て。 俺が兄貴だろう、とすねるエドワード。 いつだって君は。 君は前しか見ない。 ここに"留まる"という後ろは見ないんだ。 「ではくれぐれも気をつけて、鋼の」 と私は一言言って背を向けた。 ああ、という言葉が聞こえたが振り返らなかった。 だから。 彼が一瞬だけ見せた本当の顔を見ることはなかった。 初めて見せた"隙"を。 逃してしまったのだ。 まだ、自分の感情についていけない私には。 彼と長く向き合うことが怖かったのかもしれない。 next:05![]()
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