好きだから、臆病になる。 一線を引いてしまう。 誰だって、そうだと思うの。 嫌われたくないのよ。 覆われた矛先には 「どうして君はいつもそうなんだ!」 「だから、なんでもないんですってば!!」 貴方の来れる時間に合わせて待ち合わせをしただけ。 私は少し待つことになるけれど、忙しいんだから少しでも休んで欲しかっただけなのに。 そりゃ、ちょっと寒い日だったけど。 「そう言ってくれれば君に合わせたんだよ?」 「大丈夫です」 ちょっと苦手な炭酸だったけど、貴方が買ってきてくれたものだから嬉しくて飲んだのに。 「送らせてくれたって」 「平気だったんですってば!」 貴方の帰りが遅くなるでしょう? それに、私の乗る電車が終電だって知ったら気を使うわ。 本数が少ないんですもの。 帰りは少し暗い道も通るけれど、痴漢が出たって平気なのよ、私。 そんなに弱い女じゃないんです。 「そんなに頼りないかい?」 「!?違いますよ!!」 私にばかり構っていてもいい事ないでしょう? 貴方の夢に向かって進んでください。 私は、そんな姿に惹かれたのだから。 たまに、笑いかけてくれれば十分幸せなんです。 「そういうのは、付き合ってるって言わないよ」 俺は、君を守りたいんだ。 君がそれを拒否しても。 そんなこと。 もし私の我侭が過ぎて嫌われたらどうしよう、と。 どうしても考えてしまうんです。 「そんなこと、あるわけが無い。好きな子に頼られて困る男はいないよ」 困る男だっているんです! 今は、そうかもしれないけど、将来はわからないじゃない。 「俺は、ないね」 どうして言い切れるの!? 私への思いだって一時的なものでしかないかもしれないのよ? 「絶対にない」 「俺を信用してくれないか」 フィルター越しに、君は誰を見ている? 残像は、追わない。 そう決めたはずなのに。 臆病な恋を、愛に。 貴方が変えて下さい、敦賀さん。![]()
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